インスリン抵抗性、相対的インスリン不足が特徴の2型糖尿病とは?
2型糖尿病とは、長期的代謝異常であり、高血糖症、インスリン抵抗性、相対的インスリン不足が特徴となっています。
2型糖尿病は肥満に伴って1960年から増加傾向にあり、1985年にはおよそ30,000,000人だった診断者数が、2013年にはおよそ368,000,000人になっていて、一般的に中・高年齢の方がかかることが多い病気です。
ただ、近年は比較的若い世代でも、2型糖尿病にかかってしまう人が増えています。
また、2型糖尿病は平均寿命が10年短縮する現象と関係があるとされています。
2型糖尿病は、膵臓から分泌されるインスリンの作用不足、その働きの低下が原因で発症します。
糖分を含む食べ物は消化酵素や唾液によってブドウ糖に分解されます。
その後、小腸から血液中に吸収されますが、食事によって血液中のブドウ糖が増えると、膵臓からインスリンが分泌されます。
そのインスリンの働きにより、ブドウ糖が血液中から筋肉等に送り込まれ、エネルギーとして利用されるため、もしインスリンの作用不足が起こると、血液中のブドウ糖を上手く処理することができなくなります。
そのため、血糖値の高い状態が続いてしまうようになってしまうのです。
この、インスリンの作用不足が起こる原因には2つの原因があり、その1つは、インスリンの分泌量の低下です。
これは、膵臓の働きが弱くなることによって、インスリンの分泌量が少なくなってしまいます。
もう1つは、インスリン抵抗性です。これは、筋肉や肝臓などの組織がインスリンの働きに対して鈍感になってしまい、インスリンが十分に分泌されているにも関わらず、その効果が発揮されなくなっている状態のことです。
また、2型糖尿病では体質以外にも、運動不足、肥満、食べすぎといった生活習慣の乱れがその発症の原因となることがあります。
このような生活習慣の乱れが、前述のインスリンの分泌量の低下やインスリン抵抗性といった状態を引き起こすと考えられています。
もし、食べすぎや運動不足といった生活習慣の乱れによって、いったん高血糖が発生すると、血液中に存在する大量のブドウ糖が膵臓を傷害するようになります。
これにより、前述のインスリンの分泌量の低下やインスリン抵抗性といった状態を引き起こすのですが、この高血糖によってさらなる高血糖の状態を引き起こしてしまうという悪循環は「糖毒性」といわれています。
したがって、高血糖の状態をそのままにしていると、ますます糖尿病が悪化していき、気がつかない間に糖尿病が進行し、最終的に様々な合併症があらわれるようになってしまいます。
2型糖尿病の症状としては、ごく軽い症状が多くなっており、何年にもわたり症状が現れないということも多くなっています。
しかし、血糖値が160~180mg/dlを超えるようになると尿中に糖が出てきます。
その糖を薄めるため、血糖値が上がるにしたがって腎臓が余分な水分を排出して、尿を過剰に作るようになります。
そして、大量の尿が頻繁に出るようになると、とてものどが渇くようになり、また、カロリーの多くが尿で失われるため、体重が落ち、強い空腹感を感じるようになります。
この排尿の増加とのどの渇きの症状は、2型糖尿病の初期の段階では程度となっています。
しかし、数週間~数ヶ月程度経過すると、この症状は悪化していき、その後、眠気、眼のかすみ、疲労感、運動持久力の低下、吐き気といった症状が発生することもあります。
2型糖尿病の悪化を防ぐためにも、血糖値を低下させ糖毒性を取り除いていく必要があります。
完全に機能が停止する前に治療を受ければ、完治することは可能??
2型糖尿病は、インスリンに対する抵抗性があがったり、インスリンの分泌が不十分になってしまう病気であり、「インスリン分泌不足」というインスリンの分泌量が減るものと、「インスリン抵抗性」というインスリンがあまり作用しなくなるものの2種類に分類することができます。
ただ、いずれの種類においても、完全に機能が停止する前にきちんと治療を受ければ・・・・
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