体力低下や疲労倦怠、食欲不振、貧血などに効果がある十全大補湯
インスリンの作用不足もしくは分泌不足により血糖値が正常域を保てなくなり慢性の高血糖となってしまう疾患が糖尿病です。
糖尿病にはさまざまな合併症や症状があり、各々の症状に合わせた治療を行っていくことが大切になります。
糖尿病自体の治療を前提としてではありますが、漢方薬は糖尿病患者における細かい症状を改善するのに有効になります。
今回は一般的に消耗性疾患や疲れに適応があるとされる十全大補湯について解説を行っていきます。
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そもそも漢方とは?
日本における漢方は中国の漢時代に完成された伝統医学が6世紀ごろに日本に導入されたことが期限となります。
漢方学は現代西洋医学と異なった考え方も多くあり、特に薬として使われる漢方薬の原料にはすべて自然界の生薬が使用されているということが大きな特徴となります。
しかし、自然界のものを原料としているからといって副作用が全くないわけではないので、正しい用法・用量を守りながら服用することが大切になります。
十全大補湯の構成生薬と効能
十全大補湯はその漢字からも推測でき様に全てを補うという意味があり、全般的な体力低下や疲労倦怠、食欲不振、貧血などに効果があるとされている漢方薬です。
基本的には体力のない状態の患者に使う処方ですが、抗がん剤副作用軽減を目的に使用されることもあります。
人参(にんじん)
人参は強壮薬としてあらゆる場面で用いられる生薬で、およそ5~20㎝ほどの黄褐色呈す植物になります。
疲労や食欲不振をはじめとして、けいれん発作、頻尿、めまい、健忘症、倦怠感、小児のひきつけなどに適応があり、健胃消化薬、整腸薬、鎮痛鎮痙薬、補気薬、強壮薬として様々な漢方処方に配合されています。
黄耆(おうぎ)
黄耆は漢方では利尿を促し、水腫を除く作用や排膿し傷口の回復を早めることにより、皮膚の再生の促進する作用を持ちます。
脾胃の働きを助ける薬能があるとされ、精神的、肉体的疲労や胃腸の衰弱による下痢、発汗、乳腫、化膿性のできものなどに対して適応を持ちます。
主に強壮薬とみなされている漢方処方に配合されます
白朮(びゃくじゅつ)
白朮は脾胃の機能を高め、湿を除き、健胃・利尿・鎮静などの薬能を持ちます。
虚弱体質、食欲不振、倦怠感、腹部膨満感、下痢、胃内停水水腫、関節炎、神経痛、めまいなど多くの症状に対して適応を持ち、健胃消化薬、整腸薬、利尿薬、鎮痛薬などに配合されています。
茯苓(ぶくりょう)
茯苓は利尿作用や抗炎症作用を示す生薬で水分代謝を促し、胃腸の働きを助け、精神安定をはかる効能をもちます。
残尿感、水腫による張り・むくみ、胃内停水、嘔吐、水様性下痢、精神不安による痙攣、健忘症などに適応があり、健胃消化薬、整腸薬、利尿薬、鎮痛薬とみなされる漢方処方に高頻度で配合されます
当帰(とうき)
当帰は補欠、強壮、血行障害、鎮静、鎮痛薬などとして婦人科で広く用いられる生薬になります。
月経不順、月経停止、腹痛、麻痺、めまい、下痢、乾燥性便秘などの様々な症状に対し適応があります。
芍薬(しゃくやく)
芍薬は胃の緊張を緩め、止痛する薬能を持つ生薬になります。
下痢による腹痛や自然発汗、月経不順などに適応を持ち、鎮痛鎮痙薬、婦人薬、冷え症薬、かぜ薬、消炎排膿薬とみなされる漢方処方に配合されます。
地黄(じおう)
地黄は清熱、補欠、強壮などの薬能を持ち、糖尿病、吐血、不正子宮出血、月経不順、胎動不安などに適応を持ちます。
補欠、止血、強壮、解熱を目的とした漢方薬に配合されています。
川芎(せんきゅう)
川芎は血行の流れを良くし、止痛する薬能を持ちます。
貧血や冷え症、めまい、無月経、難産、筋肉麻痺などを適応とし、婦人薬や冷え症用薬、消炎排膿薬などの処方に配合されています。
桂皮(けいひ)
桂皮には発汗、殺菌、抗アレルギー、鎮痛、血流増加、血圧降下、抗血栓作用などのさまざまな作用があるとされています。
感冒による頭痛、四肢・関節の痛み、生理不順などを適応とし、風邪薬や解熱鎮痛薬、動機抑制薬、婦人薬になどの処方に配合されます。
甘草(かんぞう)
甘草は食品甘味料として用いられることもある生薬で、鎮咳薬、去痰薬、鎮痙薬、消化性潰瘍治療薬などとしての効果があります。
胃腸機能を整える作用や肺を整える作用、薬物・食物の毒を中和する薬能があります。
様々な漢方薬に処方されますが、味を調える甘味料として処方されていることもしばしばあります。
また大量摂取すると偽アルドステロン症を引き起こすことがあるので注意が必要です。
十全大補湯の副作用
十全大補湯には甘草が含まれることから、甘草の大量摂取で偽アルドステロン症を副作用として生じること可能性があります。
偽アルドステロン症の初期症状には倦怠感、体重増加、手足のしびれ、低カルシウム血症などがあるのでこれらの症状が見られた場合には、服用を中止し医療機関に相談に行きましょう。
また十全大補湯は食欲不振や下痢、吐き気、湿疹、アレルギーなどの副作用を生じる可能性もあります。
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