妊娠糖尿病 症状

妊娠時に発症する妊娠糖尿病

 糖尿病とは簡潔にいうと血糖値のコントロールがうまくいかず、慢性の高血糖状態になってしまう疾患です。
しかし、一概に糖尿病といってもその原因や症状は様々であり、各々の疾患に合わせて治療を進めていくことが大切になります。

今回は糖尿病の中でも、妊娠時に発症する妊娠糖尿病について解説していきたいと思います。

・妊娠糖尿病の定義

日本糖尿病・妊娠学会によると妊娠糖尿病は

「妊娠中にはじめて発見または発症した糖尿病に至っていない糖代謝異常である。妊娠時に診断された明らかな糖尿病は含めない」

と定義されています。

すなわち、妊娠糖尿病は通常の基準値よりも血糖値は高いが明らかな糖尿病とはいえない状態のことを指し、もともと慢性の糖尿病を患っていてたまたま妊娠時にその事実が発覚したような場合とは区別されます。

・妊娠糖尿病のメカニズム

体内の血糖コントロールにおいて重要な役割を果たすのが、インスリンと呼ばれるホルモンです。
通常、食事などにより体内にグルコース(糖)が摂取されると、膵臓ランゲルハンス島β細胞からインスリンが分泌され、血中から各組織に糖の取り込みを促進させることによって血糖値を下げるように作用します。

一方で妊娠時では、胎盤においてインスリン拮抗ホルモンやTNA-α(腫瘍壊死因子α)が産生されます。
インスリン拮抗ホルモンやTNA-αは体内におけるインスリンの作用を弱める働きをし、特にこれらの産生が増加する妊娠中期以降にはインスリン抵抗性となることがあります。

インスリン抵抗性とはインスリンの作用が発現しにくい状態のことです。健常な妊婦ではインスリン抵抗性の増加に対応して、インスリンの産生・分泌が増加するのですが、このバランスが崩れてしまうとインスリンの作用が低下し、血糖値が下がらなくなります。

このような状態のことを妊娠糖尿病といいます。

・妊娠糖尿病の診断基準

妊娠糖尿病の診断基準は通常の糖尿病における診断基準とは異なります。
以下に示す基準のうち一つ以上を満たした場合に、診断されます。

75OGTTにおいて
1. 空腹時血糖値≧92mg/dL
2. 1時間値   ≧180 mg/dL
3. 2時間値   ≧153 mg/dL

※これらの基準を満たしたもののうち明らかな糖尿病と診断されたもの以外。

・妊娠糖尿病の病態

妊娠糖尿病は妊娠中もしくは出産後において母体だけでなく、その胎児にも影響を与えることが知られています。
以下に代表的な例をいくつか挙げたいと思います。

1.巨大児分娩の増加

巨大児とは出生時体重が4000g以上の赤ちゃんのことです。
妊娠糖尿病における巨大児分娩増加の原因としては高血糖-高インスリン血症が考えられています。

グルコースは、胎盤において濃度匂配性の拡散により胎児に供給されています。
これにより母体が高血糖であると胎児側も高血糖となってしまいインスリンの分泌が増加し、高インスリン血症となります。

インスリンは糖を体内の各組織に吸収させる成長因子としての役割を持っているため、高インスリン血症が持続すると胎児の発育が過度になります。

2.出生後における新生児低血糖

母体における高血糖が続くと胎児も高血糖になってしまい、胎児内でのインスリン分泌が増加し、胎児が高インスリン血症になってしまうことがあります。
この状態において胎児が出産されると、母体からの過剰な糖の供給がなくなりインスリンの作用が発現しすぎてしまうため新生児が低血糖状態になります。

3.分娩後における糖尿病の発症

妊娠糖尿病を経験のある患者にとって重要な問題となるのが、再度妊娠糖尿病の発症や将来的な糖尿病の発症です。
今までの研究の中には妊娠糖尿病を患ったことのある人は、患ったことのない患者と比較し、Ⅱ型糖尿病の発症がおよそ7倍以上であるとしているものもあります。

・妊娠糖尿病の治療

妊娠糖尿病はその八割以上が食事療法のみで、血糖値を正常域に管理することができます。

一方で症状が深刻化してしまつとインスリン療法になってしまうこともあるので、しっかりと予防・早期治療を行うことが大切になります・

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