閉塞性動脈硬化症とは?症状や治療法は?【糖尿病の合併症】
四肢における動脈の血流障害を示す代表的な抹消動脈疾患である閉塞性動脈硬化症
糖尿病は血糖値のコントロールができなくなり、慢性の高血糖となってしまう疾患ですがその合併症にはさまざまな病態があります。
閉塞性動脈硬化症は、四肢における(とりわけ下肢に多い)動脈の血流障害を示す代表的な抹消動脈疾患です。
今回はこの慢性動脈硬化症について解説していきます。
閉塞性動脈硬化症とは?
日本において、糖尿病患者の閉塞性動脈硬化症の合併頻度はごくわずかなものであるとされてきました。
しかしながら近年で、閉塞性動脈硬化症の疾患は増加しており、特に高齢者、長期の糖尿病罹患、インスリン治療を行っている糖尿病患者、、高血圧、高脂血症、喫煙、肥満、他の動脈硬化性疾患を罹患している患者においてその発症リスクが高いことがわかっています。
糖尿病患者においてはそのリスクはおよそ4倍もあり非常に危険な疾患です。
動脈硬化は動脈壁の細胞増殖や再構築などで、動脈が柔軟性を失った状態のことを指します。
血管は内膜、中膜。外膜からなる三重構造になっており、さらに血管の内膜を血管内皮細胞とよばれる細胞が覆っています。
この血管内皮細胞が何らかの傷害を受けると、血液中に存在するLDL(リボタンパク質)が傷口から内膜に入り込みます。
LDLとは血液中において、水に溶けない脂質を運搬するために、コーティングされた粒子のことです。
LDLは内膜において酸化をうけ、酸化LDLに変性します。この酸化LDLを処理するために白血球の一種であるマクロファージも内膜に入り込み、LDLを取り込んでいきます。
この結果、LDLに包まれていた脂質やコレステロールが内膜に蓄積し、血管の瘤である脂質プラークを形成します。
この脂質プラークによって血管が狭窄を生じると、血流障害につながり虚血状態になります。
またプラークは粥状の柔らかい物質であり、破れるとそこから血栓が生じ、症状がより深刻化することもあります。
閉塞性動脈硬化症の症状と分類
閉塞性動脈硬化症は主に下肢に生じ、虚血症状を呈します。
その症状から血流障害の進行度を推し量る基準として、臨床ではしばしばFontaine分類が用いられます。以下Fontaine分類に沿って解説していきます。
第1度(軽度虚血):冷感、しびれ感、皮膚色調異常
主に下肢において冷感やしびれを感じるようになります。
この段階では症状があまり進行していないため、一度症状を感じてもすぐに消失ことがあります。
また皮膚の色の変化が見られることもあります。
第2度(中等度虚血):間欠性跛行(間欠性跛行)
血流障害により下肢を流れる血液量が低下し、長距離の歩行ができなくなる症状です。
数十メートルから数百メートルしか連続歩行ができず、また若干の休憩をすると血液が下肢に流れるため歩行が可能になります。
第3度(高度虚血):安静時疼痛
特に動作を伴わなくとも、痛みが生じます。
刺すようなじんじんとした痛みが続き、睡眠にも影響を及ぼします。
第4度(重度虚血):潰瘍・壊死
病態が進んでしまうと、血液の不十分な場所から潰瘍があらわよれます。
さらにひどい場合には足先が壊死することもあり、患部が広がる前に足の切断を余儀なくされることもあります。
治療法
生活習慣の改善を前提として(特に禁煙)、早期発見・軽症の段階ではまず運動療法から行われます。
運動療法の基本は歩くことです。
歩くことによって、側副血行路とよばれる血管が発達し、血行が良くなります。
しかしながら病態の進行具合によっては歩行障害がある可能性もあるので、無理のない距離を歩くことが大切です。
運療法だけでは治療が間に合わず軽症・中等度虚血あたりになってくると薬物療法が始まります。
薬物療法では抗血小板や抗凝固薬、抹消血管拡張薬などを使用することによって血液を流れやすくします。
さらに症状が悪化してしまうと血管内療法や外科療法が行われるようになります。
手術まで症状を悪化させないためにも、異変を感じたら早めの診察、治療を行うようにしましょう。
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