速効型インスリン分泌促進薬とは?効果・効能、副作用は?【糖尿病の飲み薬】

インスリンの分泌を促進する速効型インスリン分泌促進薬とは
糖尿病は簡単に説明すると体内の血糖値のコントロールがうまくできず、高血糖になってしまう疾患です。
体内の血糖値のコントロールにおいて非常に重要なホルモンとしてインスリンがありますが、速効型インスリン分泌促進薬(グリニド薬)とはその名からもわかるようにインスリンの分泌を促進する薬になります。
糖尿病の薬で、インスリンの分泌調節を行う薬は多くありますが、今回はその中でも速効型インスリン分泌促進薬に焦点を絞って解説を行っていきたいと思います。
・スルフォニル尿素薬(SU)薬と実は同じ?速効型インスリン分泌促進薬とは
スルフォニル尿素薬(以下SU薬)は50年以上前から使用されており、第一選択薬になることも多くある医薬品ですが、実は速効型インスリン分泌促進薬はこのSU薬と同じ作用機序を持ちます。
SU薬との違いとしては作用発現が早く、作用持続時間も短いことが挙げられます。
したがって空腹時高血糖の是正として使用されるSU薬とは異なり、速攻型インスリン分泌促進薬は食後高血糖の是正として使用される医薬品になります。
・通常の作用機序
食事により血中のグルコース(糖)濃度が上昇すると、膵臓ランゲルハンス島β細胞の表面にある糖輸送担体(GLUT2)によってグルコースが細胞内に取り込まれます。
細胞内に取り込まれた糖は細胞内で代謝され、解糖系→TCA回路(クエン酸回路)→電子伝達系を経て、ATP(アデノシン三リン酸)を産生します。
細胞内でATPの濃度が上昇すると細胞表面に存在するATP依存性K+チャネルが閉口し、細胞外へのK+の流出が抑制されることによって細胞膜に脱分極が生じます。
脱分極が生じると細胞膜上の電位依存性Ca2+チャネルが開口し、細胞外から細胞内へCa2+が流入してくるようになります。
細胞内におけるCa2+濃度が上昇により、インスリン分泌顆粒が開口し、インスリンが分泌されます。
・速効型インスリン分泌促進薬の作用機序
速効型インスリン分泌促進薬の作用機序では膵β細胞内におけるグルコースの上昇を伴うことなくインスリンを分泌することができます。
膵β細胞表面のATP依存性K+チャネルにはSU受容体と呼ばれる受容体が存在しています。
この受容体にSU構造をもつ物質が結合するとATP依存性K+チャネルが直接閉鎖し、脱分極を起こすのですが、SU構造を持たない速効型インスリン分泌促進薬もこのSU受容体に結合し、ATP依存性K+チャネルを閉鎖します。
その結果、脱分極が生じ、電位依存性Ca2+チャネルの開口が起き、Ca2+の流入を経てインスリンを分泌します。
すなわちATP依存性K+チャネルを閉口した後は通常のインスリン分泌と比べてメカニズムに関する違いはありません。
・速効型インスリン分泌促進薬のデメリット
低血糖や肝障害、胃腸障害などの副作用があらわれることがあります。
作用発現が早く作用時間が短いためSU薬より作用は弱いですが、服用するタイミングによっては低血糖を生じてしまいます。
処方された医療機関の指示を守り、食直前に服用することが大切です。
万が一、低血糖を起こしてしまった時のために砂糖やブドウ糖のような糖類の多い食べ物を常に携帯する必要があります。
またSU薬と比べて弱い作用であることから、適応としては比較的軽症のⅡ型糖尿病に用いられます。
膵β細胞自体が自己免疫などに破壊されるⅠ型糖尿病やインスリン基礎分泌が著しく低下しているとき、SU薬の効果が乏しい症例に対しては効果を期待することができません。
作用点が同じという理由からSU薬との併用を行うこともありません。
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